女性は日々の日常生活において心身への負担が掛りやすい傾向にあり健康面において様々な症状が現れます。
それは「月経周期」や「妊娠と出産」があるからです。
月経周期の内、月経期の「生理周期に伴う出血」から「体内エネルギーの消耗」が影響してきます。
特に体内エネルギー中の「血(液)の消耗」の影響です。
・疲れやすい
・めまい
・立ちくらみ
・肌のカサつき
・不眠
・不安感 など
月経期の前後には、様々な症状へ悩まされてしまいます。
・情緒不安定
・首肩凝り
・腰痛
・頭痛
・乳房の張り(痛み)
・腹痛
・睡眠障害
・食欲増減
・浮腫み など
人によっては月経期の前後だけでなく「卵胞期・排卵期・黄体期」のそれぞれの時期に上記の症状をはじめとする様々な症状に悩まされてしまいます。
女性は日々の日常生活でこうした症状などもある中で、お仕事や家事を頑張っております。
その為、健康における日々の生活への工夫が大切になってきます。
そして、2つ目に「妊娠と出産」です。
晴れて、子宝に恵まれお腹に赤ちゃんを授かります。
女性のお腹には、1つの生命が宿り、お腹の赤ちゃんへ女性自身の体内エネルギーである「気・血」と「腎精(生命の源)」を与えていきます。
女性自身のエネルギーを分け与え、環境変化などへの負担から様々な症状に悩まされてしまいます。
・疲労感
・つわり
・貧血
・便秘
・シミ
・口内炎
・腰痛
・浮腫み
・糖代謝異常
・高血圧 など
お腹の赤ちゃんの出産後には、女性の体内エネルギーである「気・血」と「腎精(生命の源)」が多く消耗され、心身共に疲労困憊の状態となります。
また「子育てにおける不安・授乳・おむつ替え・沐浴」などやる事も多くなり、様々な症状や状態に悩まれてしまいます。
・情緒不安定
・切開への痛み
・骨盤の不安定さによる腰痛
・乳腺炎
・母乳が出ない
・過食
・体重増加 など
女性はこの様に「月経周期」や「妊娠と出産」から心身へ負担から、体内エネルギーの消耗やホルモンバランスの変動より、様々な症状などが現れてしまいます。
職場や家庭など周囲の協力や頼る事、そして、日々の生活の中で工夫する事が大切になります。
その方法として「日々の養生法」や「鍼灸治療・漢方治療」は有効的な手段となります。
それらに有効的な手段に対しての1つの考え方として「周期調整法(しゅうきちょうせいほう)」があります。
■周期調整法(しゅうきちょうせいほう)
周期調整法は「女性の月経周期」と東洋医学(中医学)の「陰陽論(いんようろん)」と「五行論(ごぎょうろん)」の関係性を表した考え方です。
主に「子宝」に利用されておりますが「女性の健康」に大きく関わりがあります。
それぞれの周期に合わせて、日々の養生法への工夫や鍼灸治療・漢方治療を取り入れる事で「女性の健康作り」や「妊娠に適した身体作り」が可能になります。
基礎体温(BBT)を記録や把握する事で想定される時期と共にその方自身の身体傾向・体質などが把握でき日々の対応がしやすくなります。
①月経期
基礎体温表(BBT)では高温期の高い体温「陽」から低い体温「陰」に転化する時期で必要が無い子宮内膜が剥がれる時期です。
月経血を完全に外に排泄する事が重要です。
不要になった内膜や血が体内に残ると「瘀血(おけつ):血液が流れが悪くなってる状態」の原因になります。
その為、血液などの流れを良くし、内膜の剥離・溶解をして月経血を排出させ、子宮内膜や身体の内面を綺麗にする事が大切です。
また、この時期は「冷え」に注意しなければなりません。
冷やすと血液の流れが悪くなると「痛み」が生じます。
この時期では、温めて血液などの流れを良くしてあげる事が必要になります。
②卵胞期
卵胞が発育し子宮内膜の修復と増殖させると共に質の良い卵を育てていく時期です。
血液や体液の基礎となる「陰」が増える時期で、卵胞をしっかりと成長させる為に「陰気」や「血」を補充をし、子宮内膜と卵胞の成熟を助けます。
また、月経期で排出された「血」を補充してあげる事も忘れてはいけません。
この時期では、卵胞の発育を邪魔する「痰湿(たんしつ):水分の流れが悪くなっている状態」や「瘀血(おけつ):血液が流れが悪くなってる状態」を取り除いてあげ、その方が弱ってしまっている所を助けながら「血」や「腎気(陰)」を補充し、子宮内膜の修復と増殖、卵胞の成熟を助けてあげる事が必要になります。
③排卵期
十分に成長した卵胞から卵膜を破って卵子が飛び出すのが「排卵」この時期にあたり、スムーズに排卵をさせ黄体を作り高温期へ移行させる時期です。
その為に「気」や「血」が非常に活発に動く時期です。
この時期では、排卵をスムーズに行える様に身体に取って邪魔する物を取り除いてあげ、弱ってしまっている所を助けながら「気」や「血」の巡りを良くしていく必要があります。また、高温期への移行の時期である為、温めてあげる必要があります。
精神的な安定を図り楽しい気分で過ごしましょう。
④黄体期
排卵が起こり、抜け殻となった卵胞が黄体に変化し、体温が上昇する時期です。
子宮内膜に再生された分泌腺の働きにより受精卵を着床・養育できる態勢を整える事が大切です。
子宮内膜を温かくホカホカにして、着床を助け、妊娠維持をしていく時期です。
この時期では、温めながら「血」や「腎気(陽)」を補充し、妊娠を助けていく必要があります。
高温期の維持になる為、身体を冷やさずにしっかり温め、精神的な安定を図り、激しい運動は避け過ごしましょう。
■美容鍼
鍼灸治療と聞くと「美容鍼」とイメージされる女性の方も多いのではないでしょうか。
現在、女性の皆様をはじめ芸能人の方やモデルの方々も美容鍼をされる方は多くなり、メディアでも多く取り上げられ認知度も上がってきています。
美容鍼は、極めて細く短い鍼をお顔にしたり、その鍼に低周波治療器(鍼専用)を使用し微弱な電流を流し表情筋を動かしたり、アロマオイルを使用しリンパマッサ―ジを加えたりと様々な美容鍼の仕方があります。
美容鍼では、お顔の皮膚である「表皮」と「真皮」そして皮膚の下にある「筋肉」へと鍼をしていく事で身体の神経を介して「血流促進作用・組織の修復作用・免疫能力への作用」などが働き「肌の新陳代謝」が良くなり「肌の健康」へと繋がります。
お顔における悩みで、美容鍼をお受けになる事は極めて効果的であります。
東洋医学(中医学)では、肌荒れ・かさつき・吹き出物・ホウレイ線・たるみ・浮腫・クマなどのお顔や肌の問題は「内蔵の働き・内臓の健康状態」と関係が深く「内臓のトラブル」と考えます。
東洋医学(中医学)の視点より「口・唇周り・顎のニキビ・吹き出物」は、主に「腎(泌尿器・生殖器)と脾(消化器)のトラブル」と考えます。
また「体内に熱がこもっている」と考えます。
お顔のケアのみで無く、お身体の内面のケアをしていく事やご紹介した「周期調整法(しゅうきちょうせいほう)」の点より意識する事でお顔の状態は良くなり日頃のお化粧の具合も変わってきます。
地域の院様で美容鍼をされてる方や美容鍼をご検討の方はこうした点をご相談したり意識してお受けになってみて下さい。